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共有持分の相手が売却に反対!

15年程前、父と共有名義で二世帯住宅を建てました。
それから今までの間、息子が米国赴任になり、娘が嫁ぎ・・・。
一昨年には母が亡くなり、かつて6人いた家族は、半分になってしまいました。
以前は、それ程広く感じなかった我が家も、今はガランとしております。

母が亡くなってからというもの、父の世話は妻がしております。
二世帯住宅とは言っても、父は寝に帰るくらいで、ほとんどの時間を私達のところで過ごしている状態です。
3人なら、もっと狭い所に移ってもいいかな・・・という考えが度々頭をかすめましたが、息子の結婚後、一緒に住もうという思いがあったので、具体的には何も考えていませんでした。

そんなとき、米国にいる息子から連絡がありました。
聞けば、向こうで知り合ったアメリカ人女性と結婚したいということでした。
仕事も、一生アメリカですることにするので、既に永住権取得の申請もしているそうです。
息子の結婚話は、喜ばしいことではありましたが、正直複雑な思いでした。
とは言え、反対する理由はありません。

そういった事情で、二世帯住宅に住み続ける必要性がなくなってしまったのです。
妻も同じ考えでした。すぐに、「この家を売ろうと思うんだけど」と父に話をしました。
あっさり同意をしてくれるかと思っていましたが、意外(?)にも猛反対でした。
もちろん、ことあるごとに話をしてみましたが、一切聞き入れようとしてくれませんでした。
元々頑固だった父、年を取ってますますそれが酷くなってしまったようで、参りました。

それと平行して、売却を引き受けてくれる不動産会社を探すことにしました。
住宅ローンの残高が売却価格より多いオーバーローンなので、任意売却という方法しかないことをインターネットで調べて知りました。
しかも、どこの不動産会社でも取り扱ってくれる訳ではないのです。
知り合いに相談をし、やっと貴社に辿り着いた時は、本当にホッといたしました。

そして、行けるところだったので、早速妻と訪問することにしました。
やはりインターネットだけでは、顔も判らずに不安でしたが、担当の方は、次々と質問を投げかける私達夫婦に丁寧に答えてください、とても安心できました。
現在の状況も、1つ1つ確認しながらメモを取られています。

「なるほど。お父様との共有名義なのですね。お父様の同意はいただけていますか?」
そう問われ、「実は・・・」と私達は切り出しました。
「おこがましいお願いなのですが、一度父に説明していただけませんか?」
「わかりました。お話しましょう。お父様の同意をもらわないことには進められませんからね。」
と答えてくださり、お願いすることにしました。

案の定、最初のうち、父は聞く耳を持ちませんでした。
しかし、何度も足を運んでくださった担当の方には、さすがに悪いと思ったのか、ある時、渋々ながら「話だけなら聞こうか。」と言い出しました。
担当の方は、私達の時と同じように丁寧に説明をしてくださいました。
すると、ずっと静かにお話を伺っていた父が、ぽつりぽつりと話し出しました。
「息子達に世話になるのも、本当は心苦しかった。それに、今は半分とはいえ自分の名義が入っているから安心して住んでいられるが、もしそうでなくなると・・・と考えると不安だった。」
と言います。
私達は、いつも堂々としている父がそんなことを考えていたとは、つゆとも思っておりませんでした。
しかし、それで売却にあんなにも反対していた訳がわかりました。
私達は父にそんな不安を抱かせていたことを詫び、晴れて任意売却を行えることになりました。

販売活動も順調なようで、来週内見希望者の方が見える予定です。

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